IT系の企業などでは、エンジニアやシステムエンジニア(SE)として外国人を採用したいというニーズが高まっています。外国人が日本で働くためには就労ビザが必要です。
就労ビザを取るための要件として「専攻分野と業務内容の関連性」というものがあります。大学や専門学校で学んだことと仕事の内容に関連性がなければいけないということになっているのです。
原則としては、大学の文系学部を出て文系の仕事に就いたり、理系学部を出て理系の仕事に就いたりする場合であれば、問題なく要件を満たすことになります。
エンジニアは入管法では理系の仕事だと定められています。そこで、文系学部を卒業した外国人がエンジニアとして働くために就労ビザを取ることができるのかどうか、ということが問題になります。
大卒なら文系でも可能性あり
大卒者であれば、文系学部を出てエンジニアとして就労ビザを取ることは可能です。どんな場合でも確実に認められるとは言えませんが、許可が認められる可能性は十分あります。
なぜなら、大卒の人は専門学校卒の人よりも専攻分野と業務内容の関連性が柔軟に判断されるからです。文系学部を出ていても、エンジニア、システムエンジニア(SE)など理系の職種に就くことは可能です。
とはいえ、専攻科目と業務内容が全く関係がない場合には、ビザの取得が難しいこともあります。大学で学んだことを実際の業務にどのように生かしていくのかを理由書などでわかりやすく説明することが重要です。
専門卒は専攻と業務の関連性が必須
ちなみに、専門学校卒の場合には、大卒とは違って、専攻分野と業務内容の関連性が厳しく判断されます。文系の専門学校を出て理系の仕事に就くことはほとんどの場合には不可能なのでご注意ください。
文系学部を卒業した外国人がエンジニアとして就労ビザを取ることは可能ですが、申請の際には十分な注意が必要です。就労ビザが取れるかどうか不安なときには、行政書士などの専門家に相談してみてください。