北海道のニセコをはじめとして、日本のスキー場は外国人に人気があり、外国人観光客もどんどん増えています。そんな中で、外国語でスキーの指導ができる外国人スキーインストラクターの需要が高まっています。日本でスキーの指導をする外国人が就労ビザを取るにはどうすればいいのかについて説明します。
実務経験3年か国際大会出場が要件
スキーインストラクターなど、スポーツの指導員として働くための在留資格は「技能」です。この在留資格のことを「技能ビザ」と呼ぶこともあります。
これを取るためには、「指導者としての実務経験が3年以上ある」または「オリンピックや世界選手権など国際的な競技会に出場したことがある」という要件を満たしている必要があります。
オフシーズンは実務経験に含まれない
「3年以上の実務経験」という要件に関しては注意が必要です。ここには、指導員として働いていた期間だけではなく、外国の教育機関で指導に関係する科目を専攻していた期間や、アスリートとして報酬を受けてそのスポーツに従事していた期間も含まれます。
ただし、スキーの場合、指導員として仕事ができるのは雪がある冬季のみに限られます。スキー場に1年間勤務していても、実際にゲレンデでスキーの指導をしているのはせいぜい3~6カ月ほどでしょう。
その場合、実務経験としてカウントできるのは実際に指導していた期間のみです。指導以外の仕事をしていた期間は、実務経験に含まれないので注意してください。
ISIAカードがあればビザ取得可能
ただし、この要件にも1つだけ例外があります。スキーの指導にかかわる技能について、ISIA(International Ski Instructors Association:国際スキー教師連盟)が発行するISIAカードの交付を受けている者であれば、実務経験や国際大会出場経験がなくても、要件を満たすものとして認められます。