外国人が日本で働くために就労ビザの申請を行ってそれが認められると、それぞれの状況に応じた在留期間が記された新しい在留カードが交付されます。
就労ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」)の場合、在留期間は「3月」「1年」「3年」「5年」のいずれかになります。
期間が長ければ長いほど、更新までの時間が長くなって手間が減るため、ほとんどの外国人の方は3年や5年などの長めの在留期間を希望します。申請する際に希望する在留期間を申請書に書いて提出することができるのですが、必ずしもそのまま認められるとは限りません。
3年や5年を希望していても、1年しか認められない人が多くいます。「何回更新しても、いつも1年しか認められません。3年を取るにはどうすればいいのでしょうか?」という相談をたまに受けることがあります。在留期間はどのように決まるのか、3年や5年の在留期間が認められるためにはどういうことに気をつければいいのか、ということについて説明します。
在留期間を決めるためのポイント
就労ビザの在留期間は、勤務先の会社と本人それぞれの状況によって決まります。まず、会社側の条件としては、以下のような点が評価のポイントになります。
●会社側の条件
・会社の規模、経営の安定性
・就労予定期間
・職務内容
長い在留期間が認められるためには、会社の経営状況が安定していることが必要です。大企業や上場企業はそれだけで有利になりますし、そうでなくても決算書などを提出して着実に利益が出ていることを示せれば、それが評価につながります。
また、就労予定期間が「1年」などと定められている場合には、当然それよりも長い在留期間を認められるのは難しくなります。職務内容に関しても、その仕事が在留資格の要件を満たすものか、安定した業務量が確保されているか、といった点が評価の対象になります。
本人の生活態度も問われる
●外国人側の条件
・届出、納税などの義務を守っているか
・日本に長く住んでいるか
・素行に問題はないか
一方、外国人本人の普段の生活も重要です。日本に在留する外国人が引っ越しや転職をした場合には、14日以内に届出が必要です。また、納税などの義務をきちんと履行しているかどうかも評価されます。オーバーステイや犯罪歴などの素行不良があれば、それは不利にはたらきます。
会社の経営に問題がなく、本人がきちんとルールを守って生活をしていれば、何回かの更新を経て「3年」という在留期間が認められることが多いです。
私の知る限りでは「何回更新しても在留期間3年が取れない」と悩んでいる人は、自分で申請をしているケースが多いです。3年を取るための必要書類が足りなかったり、説明が不足している場合があります。
どうしても3年や5年の在留期間を取りたいという方は、行政書士などの専門家に相談してみることをおすすめします。当事務所では、電話・メールでの簡単なご相談は無料で受け付けています。